空港運用がScanditパワードのグラウンドハンドリングアプリでアップグレードされました。

スカンジナビアを代表する航空会社であるスカンジナビア航空(SAS)は、年間3,000 万人以上の乗客を、欧州、米国、アジアの125カ所の就航先へ、170 機の飛行機で運んでいます。デジタルイノベーションの先駆者として、業務の効率化を図り、より快適な空の旅を提供しながら、収益性を維持するためのデジタルインフラストラクチャー戦略を推進しています。
業務スタッフは、搭乗券、パスポート、手荷物、クーポンなどを、従来の専用スキャナではなくScandit を統合したモバイルデバイスを利用してスキャンすることで、より上質のカスタマーサービスを提供できるようになりました。モバイルデバイスは、プロセスの効率化など、デジタル戦略に役立っています。
SAS
ITプロジェクトマネージャー
Sören Fredriksson 氏
目標
重要な地上支援業務(グランドハンドリング)の強化
SAS は、ストックホルムに本社を置くソフトウェア開発企業Objective Solutions と連携して、搭乗券のチェック、手荷物の追跡などの作業に使用するコストの高い組み込み型の専用スキャナを、モバイルスマートデバイス用に新しく作成する地上支援業務アプリに置き換えを検討しました。期待どおりの効率とコスト削減を達成できるかどうかは、パスポート、搭乗券、手荷物タグに印刷されたバーコードの様々なシンボルと文字に対応する、高速かつ精度と信頼性の高い読み取りソフトウェアにかかっています。
また、既存のIT インフラストラクチャーや、提携航空会社と最大20,000 名のサードパーティスタッフを含めた複雑なIT エコシステムとのスムーズな統合も求められていました。
オープンソースのソフトウェアをはじめ、様々な選択肢を検証した結果、SAS はScandit のバーコードスキャンと文字認識(OCR)が優れていると判断しました。
Scandit が提供するスキャンの性能は最高クラスです。
オープンソースのソフトウェアは全く及びませんでした。
Objective Solutions 社
アプリ開発者 Erik Hemberg 氏
ソリューション
従業員向けの地上支援業務アプリにスキャン機能を統合(モバイル版、ウェブ版)
SAS は、地上支援業務アプリのスキャンエンジンとしてScandit Barcode Scanner SDK を採用しました。700台以上のSamsung Galaxy A8スマートフォンに導入し、ストックホルム、オスロ、コペンハーゲンの3つの空港拠点のお客様対応スタッフに支給しました。現在、従業員はモバイルアプリを使用して、空港内のどこからでも搭乗券やパスポートをスキャンできるようになりました。このアプリは繁忙期や空港内の機器に不具合が発生した場合にも、搭乗手続き用の重要な代替ツールとして活用されています。
Objective Solutions は、モバイルアプリの他に、ウェブ版のスキャンソリューションも開発しています。本ソリューションはScandit Barcode Scanner SDK for the Web を用いてテスト使用され、その結果、モバイルアプリ同様にスキャン性能が大幅に向上することが認められました。そのため、従業員がインターネット対応デバイス上のウェブまたはモバイルブラウザ内でスキャンに使用するウェブソリューションには、現在Scandit SDK for the Web が組み込まれています。
当社はモバイルアプリに限らず、ウェブサイトからでもモバイルスキャンが行える柔軟性を求めていました。Scandit はまさにそれを提供してくれます。
Scandit SDKにより、高品質のバーコードスキャンをどちらのプラットフォームにも追加し、モバイルアプリ内でOCRを実現することができました
SAS
デジタル業務IT 責任者
Fredrik Buxfeldt
統合が容易で使いやすい
ScanditソフトウェアはCordovaプラットフォームで機能するので、SAS のモバイル・エコシステムとの統合は簡単に行われました。SASの開発チームによると、Scandit のドキュメントは非常にわかりやすく、API に関する簡単明瞭な情報を提供してくれたといいます。
結果
スキャン作業の効率化、コスト削減、顧客体験の向上
SASでは、スタッフ数は少なくても、全員が共通のモバイルアプリを使用して搭乗券、手荷物タグ、食事券、パスポートを素早くスキャンすることで、優れたカスタマーサービスを提供しています。
搭乗口の顧客体験を、より素早く、さらにパーソナライズ。スタッフはチェックインカウンターに縛られることなく、スマートフォンを使用して乗客のチェックインや搭乗手続きをどこでも実施することができます。また空港の床面積のコストも削減できました。
シームレスな予約と座席変更。SAS の地上支援業務アプリはAmadeus 予約システムと統合されています。
空港のどこからでも手荷物を追跡。手荷物担当者はスキャンするだけで、状況と場所を記録・確認できます。
手荷物タグのスキャン。サイズオーバーの持ち込み手荷物を搭乗口から飛行機へと送り込む際にも役立っています。
当社のScandit 搭載アプリケーションは画期的です。SASの従業員はお客様のバーコードをスマートフォンで直接スキャンできるようになったので、予約の確認、パスポートのスキャンによる警告の解除、乗り継ぎ便の案内などを機内で行うこともできます。
従業員への迅速な展開、スキャナにかかるコストの大幅な削減
6 カ月でアクティブなScandit 搭載デバイスの数とスキャン回数が倍増。
3 カ月で業務でのスキャン回数が前の3カ月に比べて15倍に増加。
比較的コストを抑えたSamsung 製のデバイスに置き換えたことで、従来の専用バーコードリーダーに比べて大幅にコストを削減。
高性能スキャンにより、乗客の多いピークタイムでも素早く作業を完了。読み取りにくい角度、照明の暗い場所、破損したバーコードでも、高速で正確なスキャンが可能です。
さらに多くの空港、従業員、サードパーティスタッフ、新しい業務利用の拡大
SAS は地上支援業務アプリの成功を受け、米国をはじめ世界各国にScandit搭載デバイスを展開しています。
顧客満足度向上に真剣に取り組むSAS は、クライエンテリングの役割を担うスタッフが空港のどこからでもリアルタイムの情報にアクセスしてお客様と共有できるようにと、モバイルアプリへの新しい業務利用も計画しています。