Artivion社、Scandit Expressを活用して在庫管理を効率化

主な結果

  • 委託在庫の棚卸し作業がスピーディーに
  • コーディングは不要、5分でテストが可能に
  • 将来を見据えたアプリで1次元/2次元バーコードに対応

統合

地域

全世界

業界

ヘルスケア, 製造

使用事例

在庫管理

Artivion社は、大動脈疾患に特化した医療機器メーカーであり、組織同種移植片や人工心臓弁、ステントなどを製造・販売し、世界中の外科医や医療専門家に提供しています。3つの製造拠点に加え、9カ国に販売・流通拠点を構える同社の製品は、規制当局の承認を得ている各国で販売されています。

Artivion社アプリケーション開発マネージャーのStephen Prichard氏は、同社の使命を次のように説明しています。

「当社は、卓越した品質の革新的テクノロジーを提供することで、外科医の皆様と連携し、患者の健康を回復することを使命としています」

数百の病院にサービスを提供するグローバル企業である同社は、営業担当者が委託在庫を正確に管理するための、効率的で使いやすいスキャンソリューションを必要としていました。そこでScanditと連携し、ノーコードのScandit Expresアプリを既存の社員向けモバイルアプリに統合することで、高度なスマートデータキャプチャテクノロジーにより、データ収集と在庫管理のプロセスを強化しました。

「製品バーコードのスキャンにScandit Expressを活用することで、モバイルアプリの将来性を確保しました。 使用していた組み込みベンダーソリューションはリニアバーコード専用で、GS1 Data MatrixやQRコードなどの2次元バーコードには対応していませんでした。 当社は2次元バーコードへの移行を進めているところです。Scandit Expressアプリをダウンロードしたところ、コーディング不要で5分以内にテスト準備が整いました。2次元バーコードでのテストでも問題なく動作しました。ビジネスが変化しても、Scandit Expressは即座に対応できる点が優れています」

課題

Artivion社の営業担当チームは、ヨーロッパおよび北米の数百の病院において委託在庫を棚卸する責任を負っています。営業担当者はB2E(企業対従業員)アプリを使用して委託在庫を記録しています。しかし、営業担当者が情報をより簡単に収集できるよう、このアプリを最適化する必要があると同社は判断しました。

Artivion社の情報テクノロジー担当シニアマネージャー、Tim Currie氏は次のように説明します。

「米国に約70名、EMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)地域に約70名の営業担当者がおり、技術的な習熟度はそれぞれ異なります。彼らの役割は製品を販売することであり、ITの専門家になることではありません。我々の課題は、このアプリを合理化することでした」

同社は既存システムにおいて、いくつかの課題に直面していました。

スキャンの精度不足

Artivionのような企業にとって、精度は極めて重要です。医療現場では、適切なタイミングで適切な製品を利用できるかどうかが患者の健康を左右するからです。しかし、既存のスキャンソリューションは必要なパフォーマンスレベルを提供できず、エラーが発生しやすいものでした。

「Scandit Expressを導入する前、営業担当者はバーコードをスキャンする際に、デバイスに表示される赤い線をバーコードの中央に1つずつ合わせていく必要がありました」(Currie氏談)

スキャンの非効率性

同社のアプリに組み込まれたスキャン機能では、各バーコードを個別にスキャンする必要があり、営業担当者にとって時間がかかりすぎるものでした。

Currie氏は次のように述べています。

「営業担当者はスキャンボタンをタップし、1箱ずつ赤い線を各バーコードに合わせていく必要がありました。場所によってはアイテム数が25個、40個、あるいは50個にもなる場合があり、これは非常に単調な作業でした」

低い利用率

既存のソリューションは使い勝手が悪く、営業担当者からの反発を招いていました。

同社のITプロジェクトマネージャーであるTonya Hoch氏は次のように説明します。「北米営業チームはこのアプリケーションを定期的に利用していましたが、EMEA営業チームは現行のアプリで問題に直面していました。

アプリの複雑さが大きな課題となっており、利用率向上のために設計を簡素化・合理化する対策が必要でした」

Currie氏は次のように付け加えます。

「しばらくの間、B2E在庫管理アプリは北米のみに導入されており、EMEA地域には何も導入されていませんでした。EMEAは完全に紙ベースで業務を行っていたのです」

多様なバーコードタイプ

同社は、新しいラベル基準への移行に伴い、リニアバーコードと2次元バーコードの両方に対応するソリューションを必要としていました。これは既存のスキャンソリューションでは実現できませんでした。

「当社では、箱のスペース上の制約と、2次元バーコードの方が自社の品質チェックシステムを通過しやすいという理由から、2次元バーコードへの移行を進めています。使用していた組み込みベンダーソリューションはリニアバーコード専用で、GS1 Data MatrixやQRコードなどの2次元バーコードには対応していませんでした」

オフライン機能

Currie氏によれば、同社の営業担当者は多くの場合、病院内で通信環境が不安定あるいは通信できないエリアで業務を行います。

「営業担当者が病院内に入ると、高い確率で通信が途絶えます。在庫が地下にある、MRI装置が設置されている、あるいは単に壁が厚かったり屋根が金属製であったりすることが考えられます」(Currie氏談)

この問題により、ネットワーク接続に依存しないオフライン対応のスキャンソリューションが必要となります。

ソリューション

同社は、これらの課題を解消するため、Scanditのノーコード型スマートデータキャプチャソリューション「Scandit Express」を導入しました。

このソリューションの主な機能は以下の通りです。

  • マルチスキャン機能: MatrixScan Countにより、営業担当者が1回のスキャンで複数のバーコードを読み取ることが可能となります。
  • 精度の向上: さまざまな環境やバーコードの向きに対応できるよう、読み取り能力が強化されました。
  • オフライン機能: インターネット接続を常に利用できない状況でも、在庫管理が可能になります。
  • 将来性の確保:変化するラベル要件に対応するため、1次元バーコードと2次元バーコードの両方をサポートします。

同社にとって、導入の容易さがScandit Expressを選択する決定的要因となりました。

「私は会議中にダウンロードしたのですが、5分ほどで倉庫内のバーコードをスキャンできるようになりました」

Scandit Expressを同社の既存アプリに統合するプロセスも迅速に完了しました。この点について、Tonya Hoch氏は次のように述べています。

「2023年3月にScanditの検討を開始し、同月中に評価と導入を完了しました。その後、7月から9月末にかけてユーザーテスト、トレーニング、営業チームへの段階的な展開を実施し、10月にEMEA地域での運用開始に至りました」

このような効率的な統合は、Artivion社のように重要な医療ソリューションを提供する企業において極めて重要です。

Stephen Prichard氏は次のように付け加えています。

「当社の経験がもたらしたもう一つの利点、そしてScanditをこれほど迅速に統合できた理由の一つは、Scanditのアカウント担当者との連携です。彼女は非常に臨機応変に対応し、テストやロールアウトを力強くサポートしてくれました。私たちのあらゆる要望にも柔軟に応えてくれたのです。」

成果

Scandit ExpressをArtivion社のワークフローに導入した結果、同社の在庫管理プロセスに大きな改善がもたらされました。

スキャン効率の向上

MatrixScan Countが提供する一括スキャン機能により、在庫棚卸に要する時間が大幅に短縮されました。

Tim Currie氏は、従来のソリューションでは営業担当者が「何とかやり過ごしている」状態であったが、Scanditの導入後は「効率とスピードの向上を実感している」と説明しています。

同氏は続けてこう述べています。

「Scandit Expressは非常に優れたソリューションです。スキャンエンジンを一度起動するだけで、文字通り50個のバーコードを一回の操作でスキャンできる点が素晴らしいです」

Stephen Prichard氏は次のように述べています。

「Scandit(MatrixScan Count)の一括スキャン機能は非常に画期的でした。運用開始前にScanditとデモを行った際、箱を縦、横、斜めに配置するなどしましたが、スマートフォンをほぼ横にスワイプするだけで全てのスキャンが完了しました」

同社にとっては、理想的ではない環境下でもバーコードをスキャンできる点も極めて重要でした。

「Scandit Expressはあらゆる環境状況に対応できそうです。たとえば、薄暗い場所では、内蔵の懐中電灯機能を使用することができます。従業員研修においても、もし暗い場所で作業する必要がある場合は、Scandit Expressで懐中電灯をオンにできると説明しています」(Currie氏談)

導入率と利用率の向上

同社の営業担当者はこの新しいソリューションを積極的に活用しており、特にScandit Expressとの統合によるスキャン機能の向上を高く評価しています。

Tim Currie氏は次のように述べています。

「これまでに届いたスキャンプロセスに関するフィードバックは、どれも非常に好意的です」

導入から1年経たないうちに、同社はグローバル事業全体で大幅な利用拡大を実現しました。営業担当者の利用増加を示す次のような統計をStephen Prichard氏が紹介してくれました。

「EMEA地域では、過去1年間に62名の担当者がこのソリューションを利用し、710件の棚卸を完了しました。そして北米地域では、61名のユーザーが1,564件の実質的な循環棚卸を完了しました」

きめ細かなサポート

同社はスキャン機能とパフォーマンスの向上に加え、Scanditのエンタープライズレベルのサポートも活用し、ユーザー向けアプリの安定稼働を実現しています。

Stephen Prichard氏は次のように振り返ります。

「Androidデバイスでテストしていたところ・・・不具合が発生しました。サポートに報告したところ、翌日だったか2~3日後には問題解決のためのアップデートがアプリストアで公開されていました」

将来を見据えた仕様

同社ではScandit Expressを統合したことで、さまざまなバーコードシンボロジーのスキャンが可能となり、営業担当者が使用するアプリの「将来性が確保された」とTim Currie氏は、述べています。

「すでに2次元バーコードを使用してScandit Expressのテストを実施しましたが、実にスムーズに機能します。非常に満足のいく性能です。 ビジネスが変化しても、Scandit Expressはその変化に即座に対応できる点が優れています」

これにより同社は、人生を変えるテクノロジーの開発・提供を通じて、大動脈疾患と闘う患者の回復を支援するという使命に注力できるようになっています。